この記事では、2025年7月8日に自民党・鶴保庸介参院予算委員長が和歌山市での参院選応援演説で放った「運の良いことに能登で地震があった」という発言と、その後の謝罪・批判の流れについて解説します。
二地域居住を議論する流れの中での「発言」の背景
鶴保議員は、地方と都市の両方で生活する「二地域居住」の推進を語る中で、2014年1月に発生した能登半島地震について触れました。
「運の良いことに、能登で地震があった」と発言したのは、この政策の説明例として、地震後に輪島市外の金沢市での仮住まいが可能になった状況を紹介するためでした。
「運のいいこと」と言った発言に対する批判：被災者視点の視線
能登では、地震による被害が深刻だった住民から、今回の発言に対して強い反発が出ています。
石川県の馳浩知事は「到底容認できない発言」と批判し、県民の心を深く傷つけるものだと指摘しています。
鶴保議員の謝罪と発言撤回：その内容は？
発言から一夜明けた2025年7月9日、鶴保議員は和歌山市内で記者会見を開き、「被災地への配慮が足りなかった」「言葉足らずだった」と陳謝し、発言を正式に撤回しました。
辞職や離党には言及せず、改めて丁寧な説明が必要だったとしています。
会見の様子と追加補足
実際の謝罪会見はYouTubeで映像も公開されており、発言の真意や背景を理解するのに役立ちます。
こちらの動画が参考になります：
自民・鶴保庸介議員が会見「運の良いことに能登で地震」撤回と謝罪
なぜこの発言が注目されたのか：波紋の広がり
- 被災地への配慮の欠如
災害を「運が良い」と形容した言葉尻が強く問題視されました。 - 地方政策の語り口
地方活性化や二地域居住を訴える際に、被災体験を例示に使う際の慎重さが問われます。 - 選挙戦略との関係
プロモーション中の発言という点で、参院選における自民党のメッセージ発信についても注目が注がれています。
FAQ
Q：この「地震」はいつ起きたものですか？
A：2024年1月1日午後4時10分ごろ発生し、石川県志賀町で最大震度7を記録した「能登半島地震」です。
Q：鶴保議員は辞職するのでしょうか？
A：会見では議員辞職や離党は「現時点では考えていない」と明言しています。
Q：謝罪は十分だったのでしょうか？
A：発言を「言葉足らず」と撤回し、陳謝しましたが、石川県知事や被災者からは依然として不満の声が上がっています。
まとめ
今回、自民党の鶴保庸介参院議員が「運の良いことに能登で地震があった」と発言したことで、大きな波紋が広がりました。二地域居住の推進を説明する文脈で出た言葉ではありましたが、被災者の心情に配慮を欠いた発言として、批判の声が相次ぎました。鶴保議員は翌日、発言を撤回し謝罪しましたが、被災地である石川県の知事をはじめ、多くの人々からは「到底容認できない」と厳しい意見が出ています。
今回の一件は、政治家が言葉を選ぶ重要性を改めて浮き彫りにしました。特に災害に関する発言は、被災者の痛みや生活の現実を十分に考慮した上で慎重に行うべきであることが、強く再認識されたと言えるでしょう。今後、地方創生や防災、復興支援といったテーマについても、政治家やメディアの表現のあり方が、これまで以上に問われていくことになるでしょう。
