人前に立つと緊張してしまう…。
プレゼン、会議、スピーチ、大事な場面になるほど焦ってしまい、ミスを引きずる。
こうした経験は多くの人にあるのではないでしょうか?
実は、緊張しやすさやメンタルの揺れは「脳の使い方」で改善できるのです。この記事では、ベテランドクターが伝授する「緊張しない脳の訓練法」について、初心者でもわかりやすく解説します。
緊張しやすくなる理由は「脳の認知の癖」にあった
本番で緊張するのは自然なこと
緊張の原因は、「結果」「他人の目」「過去の失敗」など、自分ではコントロールできないことを無意識に考えてしまうからです。
- 「失敗したらどうしよう」
- 「社長が見ている」
- 「この前のミスをまた繰り返すかも」
これらはすべて「認知脳」という、外部情報に反応する脳の仕組みから来ています。
認知脳は悪者ではないが、偏ると危険
認知脳ばかりが働くと、以下のような悪循環に陥ります。
- 過去のミスが強く記憶に残る
- 次の機会で「また失敗するかも」と考える
- 緊張して本当にミスをする
- 自信を失い、さらに緊張しやすくなる
これを繰り返すと、本番=怖いものというセルフイメージが脳に固定されてしまうのです。
緊張に強くなるための3つの脳トレーニング
1. 「今・ここ・自分」を意識する
本番で不安になると、私たちは「未来」や「他人」に意識を飛ばしてしまいます。
- 明日どうなるか
- あの人はどう思うか
- 前の失敗をまたするかも
そんな時は「今・ここ・自分」という言葉を何度も自分に言い聞かせてください。
- 今:過去や未来でなく、この瞬間に集中
- ここ:目の前の環境に意識を向ける
- 自分:他人ではなく、自分が何を感じているかを捉える
これを繰り返すことで、頭の中のノイズが減り、冷静さを取り戻せるようになります。
2. 自分の「感情」を言語化する
緊張しやすい人は、自分の感情を正確に把握していないことが多いです。
- 緊張 = 感情ではありません(それは状態)
- 例えば「ドキドキしている」「怖い」「不安」「期待している」などが感情
「私の今の感情は○○です」と声に出すことで、感情が客観視され、強度が下がるのです。
練習法:
- 1日1回、自分の感情を3つ書き出してみる
- 嫌なことがあった時は、その時の感情を言語化する
3. 「ご機嫌でいること」に価値を見出す
多くの人が失敗するのは「ご機嫌でいる価値」を理解していないからです。
- ご機嫌な人は集中力が上がり、人間関係も良好に
- 不機嫌な人は自己効力感が下がり、周囲にも悪影響
ご機嫌の価値をリストアップしておくと、メンタルの軸が安定します。
例:ご機嫌の価値リスト
- 人に優しくなれる
- アイデアが浮かぶ
- 伝えたいことが伝わる
- ミスを引きずらない
- パフォーマンスが高まる
これを30個書き出すのが目標です。はじめは5つでもOKです。
メンタルトレーニングは誰でもできる
トップアスリートや一部上場企業の社員も、この「ヒューマンリテラシー(人間理解)」をベースにメンタルトレーニングをしています。
- スポーツ選手も失敗する
- 一流のビジネスマンも緊張する
- でも自分の心を整える習慣があるかどうかで結果が変わる
継続のコツ
- 朝と夜、感情を振り返る
- 週1回、自分をご機嫌にする方法を考える
- 「今ここ自分」を意識して声に出す
3ヶ月続けるだけで、人前でも動じない、しなやかなメンタルが作れると言われています。
FAQ
Q1: 緊張しない人は特別な才能があるのですか?
A1: いいえ。緊張しない人も感情の整理や脳の使い方を訓練しています。習慣とトレーニングで誰でも変われます。
Q2: 感情に気づくと何が変わるのですか?
A2: 感情が言語化されると、思考と感情の切り分けができ、メンタルが安定します。怒りや不安も減少します。
Q3: ご機嫌でいることに意味はありますか?
A3: あります。ご機嫌でいると仕事・人間関係・創造性すべてが向上します。逆に、不機嫌な人は周囲に悪影響を与えがちです。
まとめ
緊張しないメンタルは、才能ではなく**「脳の訓練」で手に入る力**です。
- 「今・ここ・自分」を意識して過去や未来にとらわれない
- 感情に気づき、言語化する習慣をつける
- ご機嫌の価値を理解し、日々実践する
この3ステップを日常に取り入れれば、あなたのメンタルはしなやかに鍛えられていきます。

