フリーメイソンは、歴史的背景やその秘密主義的な性質から、しばしば「世界の支配者」として陰謀論の中心に据えられる存在です。同時に、現代社会の基盤である民主主義や資本主義の仕組みに関しても、これらのシステムがフリーメイソンの影響下で形成され、操作されてきたという主張があります。
この記事では、民主主義と資本主義に潜む「隠された原理」や、それに関与するとされるフリーメイソンの役割について詳しく掘り下げ、背景にある問題とその真実に迫ります。
民主主義と資本主義：融合したシステムの隠された仕組み
民主主義と資本主義の基本構造
民主主義と資本主義は、それぞれ異なる目的を持つシステムですが、現代の自由民主制ではこれらが一体化しています。
- 民主主義：政治的な意思決定を多数決によって行い、国民が統治に参加する仕組み。
- 資本主義：市場経済の原則に基づき、個人や企業が自由に経済活動を行う仕組み。
自由民主制は、この2つを組み合わせたシステムで、西側諸国を中心に採用されています。しかし、これらのシステムがどのように運営され、どのようにコントロールされているのかは意外と知られていません。
資本主義の操作：信用創造と経済コントロール
資本主義の中心にあるのが「信用創造」という仕組みです。銀行が貸し出しを行うことで新しいお金を作り出すこのメカニズムが、経済の根幹を形成しています。
信用創造とは？
銀行が1億円を貸し出すと、その金額が新たな「預金」として記録されます。この過程で、実際には存在しなかったお金が作り出され、経済に流れ込みます。これが「信用創造」の仕組みです。
- 実体経済向け貸出：製造業や農業などの生産活動を支える資金。
- 金融経済向け貸出：株式や不動産投資など、金融市場での運用を目的とする資金。
これにより、バブルを発生させたり、意図的に経済を停滞させたりすることが可能になります。
バブル経済の裏側
1980年代の日本では、不動産や株式が異常に高騰した「バブル経済」が発生しました。これが崩壊した後、日本は長期的な経済停滞に苦しむことになります。この背景には、日銀が信用創造をコントロールし、意図的にバブルを起こし、崩壊させたとの主張があります。
また、アジア通貨危機の際には、国際金融資本や中央銀行が意図的に信用創造を操作し、特定の国の経済を弱体化させることで、そのシステムを変革しようとしたとされます。
民主主義の操作：議論の範囲を限定する仕組み
民主主義のもう一つの側面として、「表面的な自由」と「隠されたコントロール」が挙げられます。
表面的な自由
民主主義では、選挙を通じて与党と野党が競い合い、国民の意見が反映される仕組みがあります。しかし、その背後では、両者が同じ「枠内」で管理されている可能性が指摘されています。
- 与党と野党の二重管理：支配層が与党と野党の両方をコントロールし、どちらが勝っても支配構造は変わらない。
- 議論の制限：経済や政治の根本的な仕組みに触れず、国民が疑問を持つ余地を排除。
例えば、日本の国会では、与党が進める経済政策に対して野党が反対意見を述べる光景が日常的です。しかし、そのどちらの議論にも、信用創造や資本主義の根幹に触れる内容は見られません。これにより、重要なテーマが意識の外に置かれる構造が形成されています。
フリーメイソンの最上層部とその関与
フリーメイソンは、その起源や活動の非公開性から、しばしば「影の支配者」として語られます。その中でも「最上層部」が資本主義や民主主義を操作しているとの主張があります。
フリーメイソンの歴史と役割
起源と変遷
フリーメイソンは中世ヨーロッパの石工職人の同業者団体として誕生しました。職人同士の信用を証明する仕組みとして、秘密の合言葉や儀式を導入しました。後に知識人や上流階級の人々が参加し、親睦団体としての性質を強めます。
- 1717年：イギリスで「グランドロッジ」が設立され、現代的なフリーメイソンが始まる。
- 多様なメンバー：政治家や実業家、学者など、社会のあらゆる分野で影響力を持つ人々が所属。
秘密主義と陰謀論
フリーメイソンが「秘密結社」として語られる背景には、その秘密主義的な性質があります。内部の儀式やシンボルの非公開性が、陰謀論を助長しているのです。
民主主義・資本主義への関与
フリーメイソン最上層部が、民主主義や資本主義の仕組みを操作しているという主張には次のような理由があります。
- 秘密の教義の存在：
- 主流派の経済学や政治学では語られない隠された原理が、フリーメイソン内で教えられているとの見方。
- 歴史的な影響力：
- アメリカの初代大統領ジョージ・ワシントンをはじめ、歴史的に重要な人物がメンバーだったこと。
- 分権的な組織構造：
- フリーメイソンは中央集権的なカトリック教会とは異なり、各地に分散したロッジが独立して活動。この柔軟な構造が、より巧妙なコントロールを可能にしているとされています。
日本の属国化と西側の病
天野統康氏の著作では、日本が欧米諸国の影響下にあり、政治経済の重要な決定が外部から操作されている点が指摘されています。
日本の問題構造
日本の政治や経済は、欧米の自由民主制が抱える「病」の一部とされています。
- 外部からの操作：フリーメイソンをはじめとする欧米の権力構造が、日本の政策決定に影響を及ぼしている。
- 国民生活への影響：物価高や生活困窮が進む中で、政府が海外に多額の援助を行うなど、矛盾した政策。
G7の自由民主制の病
天野氏は、自由民主制が抱える「二重構造の問題」を指摘しています。
- 意識の分断：国民が重要なテーマに気づかないように仕組まれた教育とメディア。
- 根本的な解決策の排除：現行の体制を維持するため、根本的な変革が議論されない構造。
FAQ
Q1: フリーメイソンは本当に世界を支配しているのですか？
A1: フリーメイソンが世界を支配しているという確固たる証拠はありません。ただし、歴史的な影響力や秘密主義的な性質が、そのような見方を助長しています。
Q2: 信用創造とは何ですか？
A2: 信用創造とは、銀行が貸し出しを行う際に新たな預金を作り出す仕組みです。この仕組みを通じて、経済を意図的に操作することが可能とされています。
Q3: なぜ主流派経済学は信用創造について触れないのですか？
A3: 信用創造に触れないのは、経済の根幹に関わる仕組みを隠すためとされています。この構造が一般市民に知られることを避ける意図があるという主張があります。
まとめ
フリーメイソン、民主主義、資本主義には、それぞれ多くの謎や隠された構造が存在すると言われています。しかし、その多くは未解明であり、事実と陰謀論の境界は曖昧です。
現代社会の仕組みを正確に理解するには、表面的な議論だけでなく、歴史や制度の背景を深く掘り下げる必要があります。この記事をきっかけに、さらなる調査や考察を行ってみてください。
