2025年6月、北海道大学の構内で国内未記録の危険外来植物「バイカルハナウド(ジャイアント・ホグウィード)」の疑いがある植物が確認されました。光毒性を持つこの植物は、欧米では失明などの深刻な健康被害を引き起こす危険な有害雑草として知られています。本記事では、その特徴と危険性、北海道大学での状況、今後の対応についてわかりやすく解説します。
バイカルハナウドとは?その驚くべき大きさと危険性
バイカルハナウド(ジャイアント・ホグウィード、学名:Heracleum mantegazzianum)は、西アジア原産のセリ科多年草で、最大で3〜5mもの高さに成長します。美しい白い花を咲かせますが、その樹液には「フラノクマリン類」という強い光毒性物質が含まれており、以下のような深刻な症状を引き起こすことがあります。
- 皮膚に触れて紫外線を浴びると水ぶくれや皮膚炎
- 治癒に数週間〜数ヶ月かかる重度の火傷
- 目に入ると失明のリスク
欧米では外来有害植物として広く知られ、子どもやペットへの被害も多く報告されています。
北海道大学構内でのバイカルハナウドの発見状況
今回、バイカルハナウドとみられる植物は、札幌市中心部に位置する北海道大学の「新渡戸通り」沿いにて、10株以上が生育しているのが確認されました。この場所は学生や市民が頻繁に通行するエリアであり、大学は以下のような対策を講じています。
- 植物が確認された周辺の立ち入りを一時的に制限
- 専門家による同定と安全性評価の実施
- 住民や通行人への注意喚起
環境省によると、もし今回の植物が本物のバイカルハナウドであれば、日本で初の確認例となります。
バイカルハナウドを見かけたらどうする?対処法と注意点
この植物を見つけても、絶対に次のようなことはしないでください。
- 素手で触らない
- 葉や茎を折ったりしない
- 子どもやペットを近づけない
発見した場合は以下のように対応してください。
- 近づかず、距離を保つ
- 写真を撮るなどして記録(可能であれば)
- 自治体や環境省、大学などに報告する
特に庭や畑に自生している場合は、専門機関による駆除が必要です。個人での駆除は非常に危険なので避けてください。
FAQ
Q1: バイカルハナウドは日本に元々生えている植物ですか?
A1: いいえ、バイカルハナウドは外来種で、日本国内での確認は今回が初とみられています。
Q2: どのような症状が出るのですか?
A2: 皮膚に樹液が付着した状態で日光に当たると、水ぶくれや火傷のような症状が出ます。目に入ると失明の危険もあります。
Q3: 安全な駆除方法はありますか?
A3: 専門的な防護服と手順を守った上での作業が必要です。個人での駆除は非常に危険なので、専門機関に依頼しましょう。
まとめ
北海道大学でのバイカルハナウドの発見は、日本で初めてとなる可能性のある重要な事例です。この植物は見た目こそ美しいですが、人体に深刻な健康被害を与える非常に危険な存在です。身近な場所で見かけた際には絶対に触れず、速やかに通報するようにしましょう。今後も調査と管理が進められますが、私たち一人ひとりが正しい知識を持ち、適切に対応することが大切です。