「2025年7月5日に東日本大震災の3倍の津波が日本を襲う」――そんな“予言”が、今アジア各地で話題となり、混乱を巻き起こしています。この記事では、この予言がなぜ広まり、どのような影響を与えているのかを、初心者にもわかりやすく解説します。
予言の発端は『私が見た未来 完全版』という漫画
この話題の出どころは、たつき諒さんが描いたオカルト漫画『私が見た未来 完全版』(飛鳥新社)です。
- 原著は1999年に発行され、その表紙に「大災害は2011年3月」と記されていたことから、後に東日本大震災を“予言していた”と注目されました。
- 完全版が2021年に再編集され、累計発行部数100万部を超えるヒットに。
- 問題の“新たな予言”は、2021年7月に見た夢に基づき、2025年7月5日に日本近海の海底が破裂し、東日本大震災の3倍の津波が押し寄せるという内容です。
アジア各国で広がる混乱と影響
この“予言”は日本国内にとどまらず、アジア各国で注目を集め、実際に様々な影響が出始めています。
香港では観光客が減少、航空便も減便
- 香港の航空会社「グレーターベイ航空」が仙台・徳島便を減便。
- 春季の予約が3割減り、その原因のひとつに“予言”の影響があると発表。
- 米子空港でも香港便の搭乗率が**4月58.7% → 5月43.3%**に下落。
台湾では「中国の侵攻」に備える動きが加速
台湾ではこの予言が、「地震をきっかけに中国が攻めてくる」と拡大解釈されています。
- アメリカ独立記念日(7月4日)の直後という時期的な背景もあり、「米軍は助けに来ないのでは?」という不安が拡大。
- 防災用の医療セットや浄水器などの防災グッズが飛ぶように売れる状況に。
専門家は「根拠なし」と断言
地震予知に詳しい東海大学の長尾年恭教授は、この“予言”の信憑性について次のように語っています。
- 「予言にある海域には火山活動もプレート境界もなく、地震が発生する要素がない」
- 「東日本大震災の3倍の津波は地震規模を超える」
- 「巨大隕石レベルのエネルギーが必要だが、それでもNASAでも予測は難しい」
つまり、科学的根拠に基づけば、この予言が的中する可能性は極めて低いとされています。
たつき諒氏の見解と注意喚起
予言の発信者であるたつき氏本人は、過剰に反応せず「専門家の意見を参考に、冷静な判断をしてほしい」と呼びかけています。
それでもSNSや海外メディアでの拡散が止まらず、実際に経済や観光分野に影響が出ていることは否定できません。
FAQ
Q1: 2025年7月5日に本当に大地震や津波が起きるの?
A1: 専門家は地質学的にその可能性は非常に低いと否定しています。
Q2: 『私が見た未来 完全版』とはどんな本?
A2: 作者が見た「予知夢」を漫画化した作品で、1999年版の「2011年3月の大災害」予言が話題になりました。
Q3: なぜ台湾で中国の侵攻と結び付けられているの?
A3: 地震と同時に軍事的な混乱が起こるという噂が広まり、不安が拡大しているためです。
Q4: 防災グッズを買っておくべき?
A4: 予言の真偽に関わらず、基本的な防災対策は常に重要です。
まとめ
2025年7月5日に大津波が襲来するという“予言”は、漫画『私が見た未来 完全版』をきっかけに広まりました。科学的根拠は乏しいとされつつも、香港や台湾を中心に社会的な影響が出ており、観光や経済にも余波が及んでいます。
過度に不安を煽らず、正確な情報に基づいた冷静な対応が求められます。