ナイアンティックは、『ポケモンGO』『モンスターハンターNow』『ピクミンブルーム』などのモバイル向け位置情報ゲーム事業を、アメリカのゲーム会社スコープリー(Scopely)に35億ドル(約5200億円)で売却することを発表しました。
この売却がゲームの運営やプレイヤーにどのような影響を与えるのか、詳しく解説します。
ナイアンティックのゲーム事業売却の概要
どのゲームがスコープリーに移管されるのか?
今回の売却対象となるのは、以下のタイトルです。
- ポケモンGO
- モンスターハンターNow
- ピクミンブルーム
これらのゲームは事業移管後も引き続き運営され、スコープリーが新たな管理元となります。
売却の背景
ナイアンティックは、AR技術を活用した位置情報ゲームを多く手掛けてきましたが、最近はジオスペーシャルAI(空間コンピューティング)やXR(拡張現実)、GIS(地理情報システム)などの分野に注力する方針を打ち出しています。
そのため、新会社「Niantic Spatial Inc.(ナイアンティックスペーシャル)」を設立し、今後は新しい技術プラットフォーム「Niantic Spatial Platform」にリソースを集中させるとしています。
スコープリーとは?どんな会社?
スコープリーの概要
スコープリー(Scopely)は、アメリカに拠点を置くモバイルゲーム会社で、代表的なタイトルとして以下のゲームを手がけています。
- モノポリーGO
- マーベル・ストライクフォース
- スター・トレック フリートコマンド
2023年にはサウジアラビアのSavvy Games Groupによって49億ドルで買収され、資本力もある企業です。今回の買収によって、スコープリーはモバイル位置情報ゲーム市場での存在感をさらに強めることになるでしょう。
プレイヤーへの影響は?今後のゲーム運営について
1. 『ポケモンGO』はどうなる?
『ポケモンGO』の責任者エド・ウー氏は、事業移管について「次の10年に向けて前向きな変化」と述べています。スコープリーのもとでも、引き続きアップデートやイベントが実施される予定です。
2. 『モンハンNow』『ピクミンブルーム』は?
これらのゲームもスコープリーが運営を引き継ぎ、「スピリットや世界観を大切にしながら、ゲームを進化させていく」と発表されています。開発チームもスコープリーの一員となるため、これまでと同じクオリティの運営が期待できます。
3. ナイアンティックが継続運営するゲームは?
以下のゲームは引き続きナイアンティックが運営します。
- Ingress Prime
- Peridot
これらは「現実世界を舞台にしたARゲーム」として、ナイアンティックの新しい技術戦略に組み込まれる形となります。
まとめ:ナイアンティックの戦略転換とゲームの未来
今回のゲーム事業売却により、ナイアンティックは「ゲーム開発」から「空間コンピューティング技術の開発」へとシフトしていくことが明らかになりました。一方、スコープリーが『ポケモンGO』などのタイトルを引き継ぐことで、プレイヤーにとっては引き続きゲームを楽しめる環境が維持される見込みです。
今後の運営方針や新イベントの発表にも注目が集まります。