忙しすぎることがストレスを生むように、暇すぎることもメンタルの悪化を引き起こす要因になると言われています。本記事では、精神科医・樺沢紫苑先生が解説する「暇がメンタルに及ぼす悪影響」と、その対策についてご紹介します。
暇がメンタルを悪化させる理由
暇な時間が余計な思考を生む
人は時間が余ると、過去の失敗や未来の不安など、ネガティブな思考に陥りやすくなります。この現象は「マインドワンダリング」と呼ばれ、脳が過剰に働き、疲労感やストレスを引き起こします。
主な原因
- 仕事や人間関係の失敗を繰り返し考えてしまう。
- 将来の不安を延々と思い悩む。
- 孤独感や焦燥感が増幅する。
こうした思考が続くと、リラックスするどころか、脳が疲労しメンタルが悪化します。
ネガティブサーフィンが心を疲れさせる
ネガティブサーフィンとは、次々とネガティブな思考が連鎖的に浮かび上がる状態を指します。これに陥ると、心の回復どころか、さらにストレスが蓄積してしまいます。
暇によるメンタル悪化を防ぐ方法
1. マインドフルネスを実践する
マインドフルネスとは、「今ここ」に集中することで、余計な思考をシャットアウトする方法です。
簡単なマインドフルネスのやり方
- 呼吸に集中する
鼻からゆっくり息を吸い、口からゆっくり吐き出す。呼吸の流れに意識を向けます。 - 日常の動作に集中する
皿洗いや掃除など、簡単な作業に意識を集中させる。
2. 軽い活動を取り入れる
暇な時間を減らすために、以下のような軽い活動を取り入れてみましょう。
- 部屋の掃除や片付け
手軽にでき、気分転換になります。 - 趣味を見つける
編み物やパズル、料理など、手を動かす趣味がおすすめです。
3. 没頭できる作業を増やす
集中できる作業は、癒しの物質であるエンドルフィンやドーパミンを分泌させ、脳をリフレッシュさせます。例えば:
- 編み物やプラモデル
手先を使う作業は脳を活性化させます。 - 適度な運動
朝散歩や軽い運動は、セロトニンを増やしメンタルを整えます。
メンタルに悪い趣味・行動
一方で、以下のような行動はメンタルを悪化させる可能性があります。
- スマホやゲームの長時間使用
興奮状態が続き、脳が疲労します。 - 睡眠不足を引き起こす行動
夜更かししてドラマや動画を見続けることは逆効果です。
これらはほどほどに楽しむ程度に留めましょう。
FAQ
Q1: 暇な時間を有効活用するにはどうすればいいですか?
A1: 軽い運動や部屋の掃除、簡単な趣味など、少しでも没頭できる作業を取り入れることがおすすめです。
Q2: マインドフルネスはどのように始めればいいですか?
A2: 呼吸に集中する方法が最も簡単です。1日5分から始め、徐々に時間を増やしていきましょう。
まとめ
暇な時間は一見リラックスできるように思えますが、ネガティブな思考に囚われる危険性があります。そのため、適度に体を動かしたり、没頭できる趣味を取り入れることが重要です。また、マインドフルネスを日常生活に取り入れることで、心を落ち着かせ、メンタルの改善につなげることができます。
まずは手軽に始められる活動から取り入れ、心と体のバランスを整えてみましょう。